当店は数少ない墨田区の買取りする道具屋です

六月のお休みは5日(2時から18時まで)9日(金曜日)、10日(第二土曜日定休日)、13日(火曜日)、15、16日(木金曜日)、24日(第四土曜日定休日)です。通常は12-18時の営業です。出張買取や所用で突発でお休みすることもございますので詳しくはツィッター@gallerytokuご覧ください。なお買取持ち込み予約、ご相談は090-2246-2560までお電話ください。店が休みでもお受けいたします。
骨董春秋134
五月は敬天愛人大会もあり、忍術の講義もあり武術月間でした。だいぶ身体を動かしましたが、痛い所もできてしまいました。六月はそうっと生きようと思います。2023/5/31
骨董春秋133
またはやってきたとか煽る人も少なくなってきて、五類になってお医者にも掛かれるようになったのにも関わらず、みんなマスクしています。楚の国の項羽を滅ぼした漢の軍師陳平の離間の計はその後に至っても漢内部の対立を生むことになりました。現代にいたるまでその疑心暗鬼はつづいています。時代的な詐欺にひっかるのはやめましょう。2023/5/23
骨董春秋132
いよいよ五月の黄金週間ですね。私はかえって忙しいです。一週目と二週目はあまり店が営業できません。どこかでなにかをしております。忍者ですね。2023/5/2
骨董春秋131

ドン・ホー好きの親父が一年中ハワイアンをかけていた話は前にお話ししましたが、一度飽きると二度と聞かないのがウチの親父でそれか四年くらいしてパラダイスキングブーム(まさか従妹の一人がパラキンのメンバーと結婚するとはおもいませんでしたけどね)になるまではスチールギターの一音も聴いたことがありませんでした。私も飽きっぽいんですよ。2023/4/12
骨董春秋130
いよいよスギ花粉が終わり、ヒノキ花粉が主流になってまいりました。杉があると、ヒノキもあるのが最近のトレンドです。ヒノキは目にくるのが特徴のようですが、御多分にもれず私もそろそろ来ています。2023/4/11
骨董春秋129
お客様の斎藤さまが書き続けている相撲のミニコミ「土俵」がはじめてから四十年の節目を迎えました。コロナ前は斎藤さまの相撲講演会を何回か当店で開きましたが皆さん斎藤さんのことが好きで集まっている様子が受け取れました。おめでとうございます。2023/4/4
骨董春秋128
桜の花をとかそうとする無情の雨がつづきます。粛々と時は過ぎていきますが、商売のパラダイム変換点は中々おとづれませんね。これだけ複雑な機構を作られた国の中では新しいことが全く生まれません。かといって古い体制も破綻がきます。そろそろ戦後急づくりで作った日本というシムシティは崩壊の曲面を見せてくれようとしています。2023/3/26
骨董春秋127
やっと友達の後片付けも少し先に進みそうです。いろいろと細かくスケジュールは詰まっていきます。早めにご連絡いただけると嬉しいです。2023/3/15
骨董春秋126
熱海で坂道の狭い歩道を歩いていて空足(からあし=うっちゃりなどを我慢して足の骨がくるぶしからつきぬける状態)を踏みそうになり左右に受け身をとりたかったのですが右は崖、左はバスで結局のところ怪我のほうを選択いたしました。こういう判断ができるのも武術をこつこつ習っていたせいだなと痛がりながらほくそえんでいる自分がいました。2023/2/27
骨董春秋125
先週は甲子園球場を追われた阪神球団のように外回りばかりしていました。日本は島国なんだなというのを痛感いたしました。すぐ山すぐ海、坂だらけ、これが島国の特徴です。十日には熱海郊外で電波が届かないのを確認しました。結構人が住んでいるのにですよ。しかも偉い人達。まあ、偉い人はミッテランさんじゃないですが電話も時計も嫌いという方が多いので大丈夫なんでしょうね。2023/2/13
骨董春秋124
最近、遺言書について考えることがあります。三十年以上前に公証人役場へいき某氏の遺言状をつくったのですが、私と一緒にサインした証人の方もなくなり、そのほか関係者がことごとくなくなり、スカスカの遺言状になってしまいました。また作り直さなきゃなりません。不測の事態しか世の中ではおこらないようです。2023/2/7
骨董春秋123
いやー巷で話を聞くと相続の話だらけです。ものすごい勢いで日本の社会が小さくなっていってます。日本の文化をもてはやすような風潮は、日本人自体が日本の文化をないがしろにしているというのと反比例するように強くなっています。2023/2/6
骨董春秋122
もう2023年も一か月が過ぎようとしています。今年は武田先生によると量子元年のようです。量子論をすべてに当てはめるのは思想的に危険なような気もしますが、世の中のすべてが量子でできていると考えている人が多いのでそういう流れになっていくでしょう。私は量子が次元の奥行を持っているという世界観を随分と前からもっています。さらに次元が入れ子になって有機的に絡まっているかもしれないとも直観的におもっていますが、みなさんはいかがでしょう。2023/1/30
骨董春秋121
仏像にも色んな種類があります。お参りに行ったたびにどんどん仏壇の中に仏像を突っ込む人がいますが、仏壇の中はご自分の家の宗派のお寺みたいなもんですから、なるべくそういうものはいれずスッキリさせておくことをおすすめします。仏壇は箪笥ではありません。2023/1/20~23
骨董春秋120
15日にソフト武器交流会というスポーツチャンバラみたいのをやりましたが6人で二時間回しきつかったです。全部年下のピンピンした人達だったので負けに負けました。今はまだ筋肉痛がします。年いとると筋肉痛がおくれてくるんです。骨董のほうですが、長年あっためていたヒノキの板がお嫁入することになりました。前の会社のころから持っていますから実に60年ぶりに使われることになります。上手くつかっていただけるとうれしいです。2023/1/10~19
骨董春秋119
noteというプラットフォームがあり、結構なかまの道具屋や古本屋が使っています。ツィッターより重いことをかくのにいい媒体です。今年は使い倒そうとおもいます。2023/1/9
骨董春秋118
政府が旅行のキャンペーンをやっているおかげで、なんとも東京が閑散としています。東京のほうが圧倒的に人間が多いですから出ていく人がおおくなるという図式ですね。昨年末からずっとつづいています。市場行って買い出ししている連中と話すと事情が分かりました。2023/1/8
骨董春秋117
亡くなった友達のお兄さんところからGshockに電池を入れて欲しいと時計が送られてきました。彼が買ってお兄さんに上げたものです。随分と汚れています。やはり縁者がいなくなると道具にも血が通わなくなるのか、などと浪花節みたいなことを考えてしまいます。2023/1/7
骨董春秋116
本日6日も市場です。ここは川崎の墓地の真ん中でやっている市場です。寒い寒いといっていたら先輩にあすこのお地蔵さんまで坂道ダッシュ十本やればあったかくなるといわれ、やってみました。一本目でほんとにやると思わなかったらしくて「とくさん五本くらいにしときなよ死ぬから」と言われました。優しいですね。2023/1/6
骨董春秋115
今日は新春から市場です。東京のど真ん中でやっている市場です。新春から品物も多く、人も多くて活況を呈しています。セリというのは声ゼリ、手ゼリ、札ゼリがあります。骨董品の市場は声ゼリが多く威勢がいいです。2023/1/5
骨董春秋114
今年2023年は年賀はがきをけっこういただきました。ネット告知、メールだけじゃなくて、しっかり現物として相手にとどくハガキや手紙という原始的な手段を大事にしなくてはいけないという思いがわいてきました。2023/1/4
骨董春秋113

手轆轤で紐づくり、さらに鏝でカエルをくっつけている不思議なぐい飲みです。こんなので呑む酒は深い味がするでしょうね。2023/1/2~3
骨董春秋112

2022年年末はこの台をつくった佐藤さんのお話で締めくくらせていただきます。もう盆栽記念館の佐藤さんはこの世にいないのですが私の心の中にはいくつかのエピソードとともにしっかり生きております。私の師匠が主催していた市場は昭和の骨董屋がとぐろを巻いている、一筋縄ではいかない場所でした。全身が紫の背広で紫のダービーハットと紫のエナメルの靴を履いている人とか、法被に地下足袋、つるはしにヘルメットというお方、私のそのころの相棒は一年中作務衣で素足に雪駄でしたね。佐藤さんはそれほど目立つほうではない人でした。ところがセリになると目立つ。人が買わないものを買ってくれる。特別な傾きがあるわけではないように思っていましたが、お店や制作の様子を見るとなるほどああなるのかという具合に加工してました。やはりかなりの傾きがあったわけです。今年亡くなったわけではありませんが、ふとこの年末品物が世間を回ってきて在庫になったので思い出しました。合掌。2022/12/27-31
骨董春秋111

日本のガラス好きはワイングラス、バカラをのそき透明アレルギーがあるようです。しかし、大体はクリスタルガラスで透明度もたかいのに・・・大量に作りすぎていたつけがきたのかもしれませんね。2022/12/26
骨董春秋111

七十年代のガラス国内製品って少女漫画の読みすぎ感があります。ああいうフェミニズムというか、視点の傾きは時代が少しでもズレると振り向く人が急速にいなくなります。それじゃなきゃ時代が進まないわけですがものすごい無常観におそわれますね。2022/12/25
骨董春秋112

随分と前に信楽の町をおとづれたことがあります。遠くに三階建てくらいの狸がいたり、窯業試験場では一部屋全部窯だったり、おどろきの連続でした。信楽高校の剣道部の叫び声をきいて帰りについたことをおぼえています。2022/12/24
骨董春秋111

一輪挿しっていうのは可憐な物です。孤高の美しさ、なんか耐えている感じがします。独りというのを嫌がる人、また自分独りじゃなくては折り合いがつかない人もいます。社会っていうのは人々が折り重なり皆で進めていくものですが、この個人と社会との折り合いがつかない現代の構造の中でなんとか生きて行けてしまう状況はまさにmatrixの世界です。2022/12/23
骨董春秋110

時間というのは体内の時間とてらしあわせて感じられるもののようです。体内の循環代謝がおそくなれば外の時間が早く感じられる。甲状腺機能亢進症なんかで体内の代謝が早くなるとスローモーションに見えるんでしょうね。この道理がわからないと時間が勝手に早くなったりおそくなったりしている錯覚をおこしますね。2022/12/22
骨董春秋109

両国に日本万年青おもと協会があるのを知っていましたか。相撲や北斎だけでなく江戸から橋一つはずれていながら妙に江戸文化をになっていたのが両国です。昭和時代にサボテンや多肉コレクションのブームがありました。万年青はもっとまえ江戸時代にあったブームです。いまでは雑草みたいに街路樹の端に植わっていることもありますね。2022/12/21
骨董春秋108

ドイツで使う伝統のグラスがレーマーグラスです。昔は業界ではレーマングラスっていう人が多かったですが、ここでは最近の酒業界の言い方にならってレーマーグラスといっておきましょう。これは目餅がついていて正確に測れるようになっています。酒なんか正確にはかってどうするんでしょうね。2022/12/20
骨董春秋107

横浜と小樽には明治の香りよろしい煉瓦倉庫があります。最近あいついでリニューアルして、随分とさかっているようです。こういう歴史遺産を有効活用してもらいたいです。2022/12/19
骨董春秋106

この作家の作品をいくつか仕入れました。重厚で且つ楽しいガラス作品はこれからも扱っていきたいです。2022/12/18
骨董春秋105

昨日はティーの話でしたが今日はコーヒーの話です。45年位前にコーヒーアレルギーになり、爾来ずっとコーヒーを口にしていませんが、香りをかぐと飲みたいような衝動はあります。しかし全身蕁麻疹状態はいやなので我慢しております。ベトナムという品種はこのアレルギーになる後にでてきたので飲んだこともありません。アレルギー年取ってほしいです。2022/12/17
骨董春秋104

紅茶のカップは口が広がっていなければなりません。香りがひろがり、水色みられる利点があります。安いチェーン店ではコーヒーに全部が合わせられおいしくもなんともない紅茶を飲まされる羽目になります。2022/12/16
骨董春秋103

レモン置きというのはレモンティーが紅茶の標準装備だったときの話で現代のミルクの濃いい時代では通用しないものかもしれません。レモンにも農薬がたっぷりとかかっているようです。私はイマザイルが怖いので国産レモンしか買いません。淡路島、三重県、広島県のレモンがおいしいですね。2022/12/15
骨董春秋102

前に爺さんを紹介しましたのでこんどは親父をご紹介します。かなりやんちゃなエピソードをもっている親父ですが、玩具人形業界のみなさんにはかわいがっていただきました。親父が生きていたら楽だったかというと、あれ以上生きるのは気の毒だったとおもうので、そう思わないことにしています。2022/12/14
骨董春秋101

オルゴールのメカは単純なのですが、色んな特許の塊です。国内外の主要特許は三協精機さんがもっていてスイスのリュージュ社と大体被らないようです。よくオルゴール売り場のよこでクリスマス用品を売っていて、オルゴールの付け替えなんかやらされて面白かったです。2022/12/13
骨董春秋100

リアドロ(ほんとうはジャドロというようです。)のこのシリーズは百種類くらいあるらしいです。これをみてこのシリーズの校長先生が欲しいとおっしゃる方がいましたが、道具屋に無茶な注文です。いつでてくるかわからないですし、日本のディストリビューターはそんな売れないのは仕入れないでしょう。2022/12/12
骨董春秋99

昨日の陶器人形イタリア製の対にになる女の子です。タイは去勢手術する人が多く中性というトイレがあるそうですね。私は男と女というのは無限階調だとおもいます。2022/12/11
骨董春秋98

デシーカの自転車泥棒のブルーノに似た陶器人形イタリア製の男の子です。かわいいとはいいがたいですが、憎めない顔をしています。2022/12/10
骨董春秋97

小便小僧というと私が高校生くらいのころ大丸に純金のあると聞いたんですが見に行ったときにはすでになかったですね。観たかったですね。2022/12/9
骨董春秋96

ラジオって昔は短波、中波、FMに分かれていましたよね。とくに短波ラジオでは世界中から情報が入るとかいう触れ込みでソニーが大きな短波ラジオを売り出していました。いまはインターネットにすっかり移り変わりラジコやポッドキャストになって中波すらなくなりそうです。2022/12/8
骨董春秋95

Wedgwoodっていう」会社は名門中の名門なんですが時々破綻しますね。それにしても一番うれなそうな品物をつくっている(失礼)ドルトンに集約されるというのが不思議です。2022/12/7
骨董春秋94

洋家具のケースを運ぶ時は命がけです。このケースはもう納めるときは仕切りが取れない構造なので詰め物をして浮くようにしました。しかも例外なく重いんです。夢の空間を作るためには苦労はつきものです。2022/12/6
骨董春秋93

現在在庫ありませんがマトリューシュカというのは私の得意技の一つです。どくどくしい色柄よりウクライナ風の素朴なものの方が好みです。ロシアとウクライナが戦争するなんて考えられなかったですね。2022/12/5
骨董春秋92

逆に一輪を大事にする花屋もあっていいと思います。恋人に一輪プレゼントっていいでしょ。私は実践したことがございます。2022/12/4
骨董春秋91

青山フローリストやニコライバーグマンは別ですが日本の花屋さんはなんか昔の魚屋さんみたいでビシャビシャして花屑だらけで楽しくないです。ゆっくり椅子かソファーにでもすわっていただき、目の前でパフォーマンスするように売る花屋さんが出現しないかなと常々おもっています。2022/12/3
骨董春秋90

息子の友達のところからくる廣船りんごおいしいです。香りもよく実がしかっりしています。リンゴが入るとやりたいのはタルトタタンです。私は三國シェフが教えてくれた伝統的なやり方を簡便にしたのがすきです。パリ13区に世界一おいしいタルトタタンがあるカフェがあるらしいですがコロナを生き抜いてほしいです。2022/12/2
骨董春秋89

息子がトラックから落ちたと連絡が入りました。ガテンな仕事なのでそういうこともあるかもしれませんが前歯一本損傷とか。親友が守ってくれた気がします。2022/12/1
骨董春秋88

こういう図柄を着物にすると帯が凄く合わせずらいです。家紋みたいですね。2022/11/30
骨董春秋87

二年間寝かしておいた図案集を眺めています。もう最近じゃあ△を見るとフリーメイソンを思い起こしますね。2022/11/29
骨董春秋86

日本からヴァルヴィエール家に修行に行く人もいるらしいですが、西のガラスのメッカはヴェネチアです。これも仲間からわけてもらったのです。高等テクニックのガラス製品です。用という面ではかなり遠いです。2022/11/28
骨董春秋85

ウェッジウッドが破綻してドルトングループにはいったり、いつの間にかあすこのメーカーもなっていますが、ドルトンのタイトルのミニジョグやティーカップはどうにも売れ行きがよくない。イギリスのなんだか不気味な部分が現れてしまう図柄が多いせいじゃないかとおもいます。2022/11/27
骨董春秋84

砂糖って英語シュガーとか、仏語シュクル、西語アスーカル、露語サーハル、伊語ズッケロと実に各国語で呼び名がちがいますが、甜菜糖とか三温糖とかグラニュー糖とか種類も色々あります。砂糖壷はあまり形が変わらないですね。2022/11/26
骨董春秋83

当店前には毎朝集合している小学校の集団登校班があります。なんかの具合で鬼太郎がリバイバルすると、かならず当店のポストを妖怪ポストと呼ぶ子供が出現します。これは石原一丁目にあった松本彫刻店の松本さんが秋田杉で作ってくれたものでもう二十八年経っています。松本さんも他界され、後ろの雨戸を作った和信堂和田さんとも仕事しなくなり二十年。ずいぶんと当店の玄関先も歴史があるものです。これを大家さんに説明していたら、今年の年末は灰汁洗いでもしますかね・・・なんてついくっちゃべってしまいました。十二月のいつかの骨董春秋で顛末は申し上げることといたしましょう。2022/11/25
骨董春秋82

時代の変遷というのは恐ろしい速さでおそってきます。江戸時代の150年間スタンダードだった台所の神様である恵比寿大黒はみてもわからない人が増えています。とくに大黒さまはお風呂好きで大黒湯の朝湯にでもかよっている人ではないかぎり未知の領域にはいってしまったようです。恵比寿さんを知っている人が多いのは恵比寿ビールとか恵比寿という地名によるところが大きいでしょう。さらにこれらが置いてある江戸時代の台所環境はまったく影も形もありません。竃へっついなんていっても落語好きくらいしか形を想像できなくなっています。昔は遠くなりにけり。2022/11/24
骨董春秋81

田村装備開発というyoutubeチャンネルをよくみますが、製品チェックの話がいくつかでてきて面白いです。過酷な状況下で戦ってきた田村社長以下面々が命がけで製品をレポートするのですが、辛口ですが本当に親身になって評するのでメーカーの方も度々テストを出すのだと思います。そんな田村さんならすぐダメといいそうなのがこのタッチライトです。スイッチがない触れるだけというのがどれだけいいことかわかりませんが、どこを触ったらいいのかわからなかったり、調光装置がついていてLEDが使えなくなっています。そして大体この調光装置から壊れます。現行では滅びている商品でしょうが、なにもテストしていないようにお見受けします。2022/11/23
骨董春秋80

漆の器を削り、色漆をさすのを蒟醤きんま、何か漆以外のものを差し入れて嵌めこむのを象嵌ぞうがん、とくに貝を象嵌して研ぎだすのを螺鈿らでんといいます。蒟醤の器は最近はとんとみない器です。手間かけても売れないとどんどん生産量が減ってくるのが物の常。また食器洗い機や乾燥機が使えないし、二度拭きしなければならないのがネックです。2022/11/22
骨董春秋79

ここの所、外人さんがもどってきて売れだしたので謡曲本を整理していましたら中に観世でも金春でもない大正五年の謡曲本がでてきました。創作の曲で珠鑑たまかがみといいます。宮崎三治郎という麻布の人が出しています。アンチベリベリン南信堂というどうやら薬屋さんの余技だったようです。アンチベリベリンというのは脚気の特効薬だと、これも昔びん博士に聞いたことがあります。2022/11/21
骨董春秋78

開店したころの二十八年前くらいから。和本をばらしてペタペタはり柿渋をかけるのをディスプレイとしてつかっています。貼るのも随分と早くなりました。思えば随分と昔、根津の甚八さんの外看板をこれでつくったことがありました。字は亡くなった母が書き、アミューズという雑誌の表紙まで飾ってしまいました。ところが表紙になったとたんに看板は盗まれてしまったということです。有名税ですかね。2022/11/20
骨董春秋77

最近、デニムの作務衣を着て店に立っています。ちょっとぴちぴちなので太ったかとか言われるのですが、着ています。実はこれはいただきもので細身のお客さまが着ていたものを奥様が「とくさんなら着られるでしょう」と言ってもってきてくれたのです。2022/11/19
骨董春秋76

雷門にほど近い寿四丁目に煎り豆屋さんがあります。「ほていや」といいますが、昔風の豆屋さんです。ガラスのケースに直入れで量り売りです。藍熊さんの向かいといったほうがいいかな。行くと江戸っ子どうし江戸弁で会話するのが楽しみです。田原町の焼きそば屋・はなのや(花屋ってぇ書きます)が終わってしまってから中々気さくに話せるところは少ないです。そんなに長い話はしません。ただ、何軒か回ると総合計では長い時間しゃべってるってえ次第です。2022/11/18
骨董春秋76

取っ手がないこういう急須は煎茶道具ではよくでてくるのですが、これはあまりにも大きい。私は手が大きいほうですがギリギリです。もちろん女の人だとバレーボールの選手くらいの方でないと使えないとおもいます。なにを考えて作っているのか。2022/11/17
骨董春秋77

手あぶりをもらうのは相当なスポンサーだったようです。爺さん中川徳三郎はは娘義太夫が流行ったのにも目をつけスポンサーをやっていました。そこまででやめとけばよかったのに太夫を家につれてきたもんですからおばあちゃんは一週間くらい、口をきいてくれなかったらしいです。しかし、血は争えないもんで私もこないだ敬天愛人武術大会の協賛をやりました。爺さんとは金額が段違いですが。2022/11/16
骨董春秋76

手あぶりって役者さんの楽屋の化粧鏡のよこには必ずあったもののようです。うちの爺さん中川徳三郎は歌舞伎が大好きで、芝翫さん(先々先代)や歌右衛門さんに手あぶりをもらってしまったくらいスポンサーをしてました。昔は台詞の中に屋号を入れてもらったりするとご祝儀を包んだものだったそうです。歌舞伎がメインチャンネルだったころですから立派な宣伝ですね。明日へつづく・・・2022/11/15
骨董春秋75

大昔の時代劇で十時半睡(とときはんすい)事件帳というシリーズがありましたが、その中で島田正吾演じる半睡が湯をおいしそうに飲むのにこのような変わった湯呑をつかっていたのではと思っております。ああいうほのぼのとした時代劇はもう作られないでしょうし、たいたいテレビがありません。ウチにももうテレビはありません。2022/11/14
骨董春秋74

大量に仕入れた湯呑みの中でもとくに変わった存在がこちらです。轆轤をつかわず板造りの張り合わせになっています。このウルトラコレクターはご趣味も多様なようで、個性的な湯呑ばかりが集められています。2022/11/13
骨董春秋73

益子らしい湯呑みです。内側が灰落ちで汚れたようになっていても仕上げてしまい、それをさらに買ってしまう人が世の中にはいるんですね。私は益子では、蔵でパンドーネを焼いているイタリア人職人のところにいきたいです。2022/11/12
骨董春秋72

十一月十一日って私の手裏剣の先生は棒手裏剣の日にしていますし、電池の日(マイナスプラスのこじつけ)でもあります。どんどんタイトルが増えていきます。しまいには自分の好きな日にすればいいようになってしまうでしょう。ああ楽しい。ところで釉薬を綺麗にのっけるには増粘剤CMCが含んでいる気泡を取り除くため一日寝かしておかないと気泡だらけになります。あばた肌のやきものになってしまうわけです。これは胡粉などにも言えることですね。2022/11/11
骨董春秋71

高級品の陶器では高台が勝負です。それがいかによくできているかによって品質を左右させる部位です。しかしこの湯呑みは紐をつくって裏にくっつけ潰しただけの、世間の物の見方をあざ笑っている湯呑みです。反骨精神の塊です。ご同輩の方どうぞお願いいたします。2022/11/10
骨董春秋70

長年の付き合いですが、私が連絡をしないかぎり、あっちから連絡がこない友達がいます。仲良し四天王の会合でもとくに聞き役に徹していて、めったに発言しません。この湯呑みはそんな彼が湯呑みになってしまったような抱擁力のあるうなづき湯呑みです。2022/11/9
骨董春秋69

筒状の取り組みでできている湯呑みです。岡部嶺男さんの作品はもっと格調が高いですが、肌合いはちょっとだけ似ています。どうもこれでお茶や白湯ならぬ、お酒を召し上がっていたようです。2022/11/8
骨董春秋68

石には小さくとも存在のエネルギーがあります。一グラムの存在をエネルギーに変えると500万キロワットの発電所を一年間動かせるとか昔ブルーバックスの一冊でみたことがあります。同じように一秒という時間もそのくらいのエネルギーがあるようです。時間をエネルギーに変えるとなにか危ないことがおきそうですね。2022/11/7
骨董春秋67

シネマヴェーラの映写技師の荒島さんはリアルであったことはなかったんですが十年位の付き合いです。それがついにネオ書房の切通さんの企画のおかげで生荒島さんにお会いすることができました。やはり飄々とした感じで心にイメージしていた荒島さんとあまりかわらなかったです。それにしても上映環境がせまく換気が悪いので酸欠を起こし気持ちがわるくなりました。それも浅草の古映画館のと共通したもんだったんでしょうか。2022/11/7
骨董春秋66

クリムト・シーレ・ココシュカという一連の魔術的な絵画因子が好きです。とくにエノキア魔術に関心のあったクリムトの作品はエジプト神話フリークの私にも興味をそそられるものがあります。それにしてもこの物語が壁全体にくっついている部屋って居心地はどうなんでしょうね。2022/11/5
骨董春秋65

北斎の代表作・神奈川沖浪裏はラテン系の人たちに人気が高く、北斎美術館にくるような外国人の大部分をフランス人、スペイン人、イタリア人が占めています。ギジェルモデルトロ監督なんてThe shape of waterの中で壁にうっすらと下描きさせてましたね。2022/11/4
骨董春秋64

忍者・習志野青龍窟先生のYouTubeライブは毎週水曜日の夜あります。私は参加するのを楽しみにしています。そのチャットスペースに集まる皆さんも中々の事情通でアーシング(体にたまった電気を大地や海にアースすること)なんて言葉がポンポンでてきます。今度奥多摩の御岳山に行って修行するらしく滝行もするらしいです。2022/11/3
骨董春秋63

エジプトの歴史は古いのでなんでもエジプト発祥が多いです。香水もそうらしいですね。クレオパトラ三世(世にいうクレオパトラはこの三世)も膨大な香水のコレクシオンをもっていたようです。もっとも昔の香水はアロマテラピーの三要素リフレッシュ、リジョイス、リラックスの内リジョイスが中心だったようです。2022/11/2
骨董春秋62

文化の日も近いです。オーストラリアの元々の文化はアボリジニの文化ですが、最近は移住した白人の文化もオーストラリアの大地に根差した文化に成熟してきたようですよ。2022/11/1
骨董春秋61

毎日お茶はのむんです。できれば毎日カップを変えたいくらいですが、カップは中々集めずらい。店でもかつてほど売れない。そこでいつも同じカップになってしまうわけです。2022/10/31
骨董春秋60

敬天愛人とは南洲の座右の銘ですがいい名前です。鹿児島出身の主催者・菊野先生が好きな言葉なんでしょう。ところでスポンサーとしては微々たるもんですが、ジャッジカードに宣伝いれてくれたり、サイトにもバナーいれてくださいました。聞けば主催者の菊野先生は誕生日だそうで、選手、達人、スタッフ、観客でおめでとうをいいました。来年も見に行こうとおもいます。2022/10/30
骨董春秋58

ヴェネチアンガラスでもエナメルののっかった地味なのは中々うるのが難しいです。日本人も随分と派手好きなもんです。2022/10/29
骨董春秋57

骨董古道具に季節感はあるか?ときかれたら「ある」とお答えするでしょう。夏にはあれほど売れていたガラスが息をひそめ、スタンドや陶器などが売れるようになります。落語とよく似ているところがあります。十月になると刻蕎麦をやるとか。年末は芝濱とか。昔は厳格に季節を守っていたようです。その季節自体がぐらぐら揺れてきましたからとばっちりを食ってきます。2022/10/28
骨董春秋56

今は魚を運ぶのには発砲スチロールかビニールの袋ですからトロ箱なんていうものの存在は見失いがちです。魚屋さんが仕出しもやるので家庭には菜切り包丁しかなかったのは江戸時代からつづく庶民の風習です。それを最近の風潮として嘆くなんて、マスコミというもののええかげんさは、これもまた昔からつづいています。2022/10/27
骨董春秋55

小津安二郎の映画には団地住まいだとか文化住宅みたいのがでてきて、こういう伝統からちょっとはみ出したようなお茶セットを使っています。「文化」という言葉はなんだか皮肉っぽい響きがあります。2022/10/26
骨董春秋54

魚屋さんがおかもちをもたなくなってもうかれこれ二、三十年たちます。魚屋さんも向こうからきてセールスするより待っていて売るという、待ちの商売になりました。2022/10/25
骨董春秋53

先日の張替ですが柿渋をうちおえて、もう少しづつ茶色く変化してまいりました。しかし、古色風になるまではもう何回か重ねてうたなくてはなりません。三か月くらいすると板が年取ってきます。2022/10/24
骨董春秋52

お茶の商売をしようとおもっています。売茶翁、茶屋四郎次郎みたいな茶芸人です。そのためには茶を味わい尽くし知らなければならない。静岡の茶所をまわり茶の生産者、茶の仲買人、また全国のお茶の消費者とつながらなくてはなりません。茶もみや売茶翁そのものも観てきました。大意はつかめましたが細部に深く入らねばなりません。2022/10/23
骨董春秋51

長年表に出してつかっているといかに柿渋をうっていても、そこここいたんでくるものです。地がみえてくるとただの板になり興がそがれてきます。そんなわけで張り替えることにしました。2022/10/22
骨董春秋50

もう十年もやっているひらがなネット新聞はいつもモンゴル出身のザヤさんが届けてくれます。三人ぐらいで手探りで始めていた株式会社みたいですが、初期にはときどきイベントに参加させてもらいました。ここら辺の多国籍な土地柄があっている会社です。2022/10/21
骨董春秋49

オズの魔法使いの時はまだ年端もいかないこどもだったらしいジュディですが、その後次々とミュージカルにでてスターにのし上がっていきました。今よく写真を見ると凄くファニーフェイスでお化粧の力ってすごいなあとつくづく。昔の手差しの印刷物からとった映像でしょうが、元の色より彩豊かにつくられているのが日本の映画パンフレットです。芸術の域までたっしていましたが1960年代で70年代の豪華パンフレットに席を譲ることになります。私は60年代のB版パンフレットのほうが情報量が多いとおもっているのですがどうでしょう。2022/10/20
骨董春秋48

鏡を置くと広く見える、鏡を向かい合わせると悪魔がくる、鏡をのぞき込むと親父と会える、とかなんとか鏡には人に何かを思い起こさせる魔力があります。コクトー監督によるオルフェでは鏡の中に人が溶け込んで死の世界に行き、仮面ライダー龍騎では前後がさかさまの鏡の世界に入っていきます。SFでは鏡面世界といって同じような世界が重なってあるように描かれることがあるようです。ちょっと考えるとこれは人間の都合がいいような世界観で、全く違った世界が一杯あると考えるのが王道じゃないかなと変人の私は考えています。2022/10/19
骨董春秋47

イタリア人は赤がすきです。フェラーリも赤が似合う車ですし、在日イタリア大使館も前は赤い色がメインでした。ワインの色でしょうか。血の色でしょうか。とにかく赤い派手なのがすきですね。ときどき白いアルビノのフェラーリなんかをみますと、どうにも意気地がないオーナーかとおもいます。2022/10/18
骨董春秋46

夜が急ぎ足でやってくるようになるとランプが売れてくるころです。「夜」というのは子供のころから好きな時間でした。スイッチを入れてから画面が映るまで2分くらいかかるころのテレビは、放送時間に一日の終わりがあり、夜の天気予報が流れるのです。白黒画面にヘッドランプを光らせた車の列が映りながら、明日限定の天気予報が流れるんです。ああ、いつまでも夜でいて欲しい、暗いままでいて欲しい、などと馬鹿な子供は思ったものです。だんだん暮れる頃も。何とも言えず寂しくなって、またそれがいいんです。終わるということは次の何かが、始まるきっかけでもあります。夜にまで落ちてしまえば、今度は期待のほうが大きくなりました。現実のランプは大きくて扱いずらい品物ですが、当店ではそれなりにお客さまには人気の品物です。2022/10/17
骨董春秋45

東京生まれ東京育ちですが、お菓子だけはやはり京都のものがよろしいようです。水がちがう、こだわりがちがう、作り方がちがうと二千年の伝統にのっとった重みが京都のお菓子のみならず手工業品にはあります。ああ京都行きたいという発作におそわれる人は多いでしょう。2022/10/16
骨董春秋44

環境がどうのこうのいう昨今です。ですがコロナになると使い捨て文化が蘇りプラスチックも何十倍も使われるようになりました。人間の気もちなんて一瞬のギアチェンジで180度かわるもんですね。こういう陶器で使い捨てすれば環境にもやさしいはずなんですけど。2022/10/15
骨董春秋43

いよいよコロナ鎖国から日本も開国して外国の人が流れ込んでくるようになります。ボチボチ町場でも何語だかわからいような言葉が聞こえてきます。そこで、店内を和風のそろえましたが、いままで買っていただいていた洋物のお客さまも裏切らないためある程度の比率は洋風の品物も扱っていくつもりです。2022/10/14
骨董春秋42

もう銭湯の待合室でしか見かけないうちわです。大きくて軽いのが風がよく来るので上とされます。しかし、今年の夏は扇の山や扇子の口は高かった中国人バイヤーが買って、東南アジア諸国に送っていた模様です。2022/10/13
骨董春秋41

金子先生といえば昔から有名なコレクターで民芸品的な物を扱う業者は大体モノを買ってもらった記憶があるでしょう。先生の好きなジャンルは移りますが、一時はこの箱根細工に燃えていらっしゃいました。富士山コレクターや蓑傘なんかも集めてらっしゃいました。倉庫が大変でしょうねえ。2022/10/12
骨董春秋40

万古焼には色々なバリエーションがあるようですが、最近五十年くらいの間の標準的なつくり方はこの鉄分がふくまれた土の少し金属的な味わいのものでしょう。もっと細かくつくられた作品も多いですがジャボジャボお茶を淹れるにはこれが一番です。2022/10/11
骨董春秋39

今だいぶ急須、湯呑、ぐい飲みが集まっています。ただいまは急須の整理中で毎日急須の夢を見そうなくらい磨いています。金属的な色合いの万古焼もホックリした志野焼の急須も赤い常滑の急須もなだれのようにたくさんあります。そういえば、昨日は三大忍者の会ともうしますか、戸隠流の菅師範、習志野青龍窟先生、慈猿先生の三人にフルコースで手裏剣や忍術、体術をならいました。体はちょっとパンパンになっております。手裏剣は菅師範に最近ならいはじめ少し刺さるようになってきました。しかし、忍者の修行はなかなか厳しい観音隠れ、鶉隠れなど面白い技を教えてもらいました。慈猿先生の体術は太極拳がベースになっているようで、ここんとこさぼっている太極拳筋肉と神経がギシキシいっています。毎日コツコツ練習しなくちゃだめだ。2022/10/10
骨董春秋38

いま在庫はございませんが、津軽ガラスが好きでよく目の前に現れると仕入れております。新興のガラス群なのですが中々の風格と技術が備わっているものです。2022/10/9
骨董春秋37

ガラスっていうのは不思議な印象を持ったものです。ただ透明でも光加減で千変万化になり人々を魅了します。ラリックやガレの作品もすばらしいですが日本のガラスもやっと重みがでてきたようにおもいます。2022/10/8
骨董春秋36

おとといの大正時代の話の続きですが、大正大好きな人がそれにしぼって浅草で店をやっています。そのみせの近くには大映系の映画館が昔あり、電気館という名前でした。私の母方の爺さんから私まで三代かよった天健(てんたけ)という店も近くでした。ほとんどが姿を消した跡にそれらを懐かしむ店ができるというのも面白いものです。2022/10/7
骨董春秋35

ここんとこ現代陶芸や現代美術の軽いのを扱っています。古美術や研ぎ澄まされた作家のものとは違って隙があり、なんだかあったかみもあります。隙のない美しさはたしかにすばらしいですが、疲れます。実は昨日もそこいらを沢山仕入れたところです。近日公開いたします。2022/10/6
骨董春秋34

毀滅の刃という大正時代を舞台にした漫画が流行っています。あんな短い時代の話がどうしてヒットするのか?最近読んだ谷崎潤一郎の美食倶楽部という大正期作品集でなんだか合点がいきました。昭和とはちがう、明治とも大きく外れる思考概念がそこにありました。文明開化と日本の伝統が明治より融合している和洋文化が大正だということです。へたするとそれに中華味までついています。粗製乱造みたいのもこの時代と昭和初期が全盛のような気もします。2022/10/5
骨董春秋33

デザインとファッションは同値なのかと思うくらい最近ではデザインの傾向が同じ傾きで、しかもすぐそれが終わるようです。なぜか?ネットや情報伝達手段のおかげで一つのデザインの賞味期間が短いのです。韓国板門店近くのスイーツ街での店の寿命は一か月らしいです。韓国のあの情報化社会ではさもありなん。骨董業界でも、中国人の骨董における「流行」も似たようなもんです。これは趣味のものを一元化するというバカげた事が具現していることだとおもいます。趣味というのは、同好であるのは楽しみですが、均質化したときそれはなんにも面白くなくなるというものです。趣味は基本的には個人のものであり、寡占なものです。みんなで同じ趣味という気持ちわるい状態が厭だから、他のことに行って優越感をえるんでしょう。自分の趣味を変える、他人にあわせてかえるという愚をやめましょう。2022/10/4
骨董春秋32

忍者の人が昔の習慣や技法を実際にやってみて検証しています。前の相棒の建具屋さんが「昔のものでどうやって作ったかわからないなんていっているのは実際やってみるとできちゃったりするんだよねえ。」って言ってました。それと同じように昔の習慣ややり方を忍者が身を挺してやってくれています。ハイエルダールがコンチキ号で大西洋を渡ったように冒険者じゃなきゃできないです。このちょくという器もいろんな用途につかえるものとされますが、使ってみると蕎麦をたべたり、酒をのんだり、お茶をすすったり、おかずをいれたりの万能の器です。中国の小碗と似た使い心地の品物といえます。2022/10/3
骨董春秋31

めだかを飼いたいといったら50匹買ってこられて、ちっちゃい甕にいれたら酸欠で全滅という話をききました。よく経験者に話を聞いてから新しいことを始めた方がいいと思います。生き物を飼うというのは責任もともないます。2022/10/2
骨董春秋31

昨日に続いて今度はプロレスの燃える闘魂アントニオ猪木さんが亡くなりました。あきらかにラオウの言う「時代は動く」ですね。圓楽師匠にしても猪木さんにしても限界まで我慢して頑張るというのが流行ります。期待がかけられる人の性なんでしょうが、もう少し楽になって生きてもらいたかったです。南無阿弥陀仏。2022/10/1浪曲業界でも澤孝子師匠、東家浦太郎師匠も亡くなっています。まるで本格坊遺文の最後のシーンみたいになってきたです。二人とも関東浪曲界をしょってたつ人たちでしたが最後は人間ですから徐々に衰えていきました。その生きざまを見て後進はどう解釈するのか?2022/20/3追記
骨董春秋30

圓楽師匠亡くなりましたね。圓生を継ぐんだと言ってましたが、圓楽まで空いてしまいました。私は一門の楽大師匠押し。彼は六代目圓楽師匠の中では一番切れもあるし、柔らかさ、面白さがある。ただ個性というか目立ってやろうという野心には欠ける。もぎとらないと圓楽はとれませんよ。2022/9/30そういえば九月は圓窓師匠も亡くなっていました。圓窓師匠の普段の袴はテープが切れるまで聞きました。あの飄々とした語り口は晩年の三遊雪解けの会ではまったく衰えてジョセフィンベーカーの最後の歌声のようでした。2022/10/3追記
骨董春秋29

もうすぐ十月ですが、イベントがもりもり待っておりますね。お祭りもよろしいのですが独りでちびちびやる文化が日本にはもう一方で存在します。コツコツと物を作ったり、一人で稽古したり、おいしいお酒や茶を独り悦に入って飲食したり、本を思いっきり読んだり、自分の中に入っていくように旅したり。その中で飲食とくに酒やお茶を飲むときに肴やお菓子を置くのにプラスチックの餌箱じゃあ興ざめです。しっかりとして、しかもへそ曲がりの愛用の皿なんかをいくつか持って肴や菓子を楽しむのが粋人のなさることでしょう。2022/9/29
骨董春秋28

さすがの備前の大地も陶器の作りすぎですくなくなってきたようです。本来の備前の土は六古窯以外では中々入手困難であるとか。隠崎先生みたいな人気の人まで大変らしいです。備前の未来を担う隠崎先生は備前も組合も大事にしてほしいですね。2022/9/28
骨董春秋27

志野焼はバゲットのようなこういう代赭色(たいしゃいろ)のと鼠志野という灰色のがあります。私はどちらかというとこの代赭色のおいしそうな方が好きです。焼物の可能性としてはいくつかのパターンをもっているほうが栄えますが江戸時代だと名物の時代ですから、あきらかにそれとわかるマンネリズムが要求されたことでしょう。2022/9/27
骨董春秋26

この色の取り合わせは春の色目に近いです。ただ、湯呑としては小さめで女性向きかと思います。逆に花魁のつける煙管は長くて火皿も大きくバランスがとれない感じです。あの髪型や装束がルーカス色に変わるとクイーンアミダラになるんですね。2022/9/26
骨董春秋25

この手の九谷焼は金沢の小松空港にほど近いところでやかれています。本焼きまでしてから上絵付する九谷焼はいくつも手間がかかるので最近は中国人バイヤーに人気です。しかし、ネット上で評判が一巡すると熱がさめる、まるでソウルの板門店のお菓子通りのような新陳代謝の激しさです。2022/9/25
骨董春秋24

ゆのみというのは文字通り白湯を飲む道具だったのです。いつしか寿司屋で注ぐのがめんどくさいのでどすんと湯呑で茶をだすようになり、昔の人がみたら奇妙な風景が現代では通常のものとなっています。時代っておそろしいですね。2022/9/24
骨董春秋23

吉川英治の宮本武蔵はそれまで講談にでてくるすでに名人の武蔵が外のもの(トノモノ)を得るため武者修行するイメージから、寛永御前試合よろしく次々に死闘をくりひろげて強くなっていく無慈悲な武蔵です。ところで浅山一伝流の妙技を当代の関宗家がなんとyoutubeで披露してくださっています。そこでは武士同士の清々しい交流の様子が先生のお話から思い描かれてきます。それを聞くと、どうにもちなまぐさすぎるぞ吉川武蔵、といいたくなります。ただ、その中でも京をおとづれた武蔵が辻の茶賣に道を聞く場面があります。あの茶屋四郎次郎が白湯を武蔵にごちそうする件です。武蔵もほっとする白湯のみ、これから寒くなってきますがみなさんもこの武蔵になってはいかがでしょうか。2022/9/23
骨董春秋22

狭い世間をまわり先輩の盆栽家Sさんの作った花台が当店に舞い込んできました。Sさんは豪快な方で神田に沢山の土地を持ち、晩年には富津を手当たり次第に買って自由なことをなさっていらっしゃいました。「とくさんおもしろい物件かったから見にこい、よかったらあすんでみな」なんておしゃってました。Sさんじゃあるまいし、そんな才覚は私にはありません。野次馬で見るだけにさせていただきました。2022/9/22
骨董春秋21

ガラスって透明で不思議な感覚を人間にもたらします。もともとケイ酸土という土や岩石を砕いてつくるものですが、写真にでているゴブレットは砂の産地にまでこだわった村山耕二さんの作品です。ただ世間をまわってくると資料が紛失し、せっかくのこだわりも無に帰してしまいました。2022/9/21
骨董春秋20

関東の欄間は具象の絵で竜とか松、山水、富士山なんかがお題の田舎くさいものですが北陸産の幾何学模様の欄間は洗練されていて高価なものです。日本家屋が希少な現代では行き場を失っている欄間ですが、この手は世界中の一流ホテルの間仕切りのような感じで使われることが多くなりました。竹細工もそうですが伝統に新しい感覚をつぎいれると現代にもよみがえることができそうです。2022/9/20
骨董春秋19

私の父方の祖父であります中川徳三郎をご紹介いたします。ギャラリーとくなんていっているのも、創業の祖父の「とく」をとったものでございます。後列左から二番目のパナマ帽のおじいさんが祖父です。誕生日は知りませんが、命日は一月一日で、そのせいか父はお正月のおせちをちゃぶ台返しするのを得意としていました。もっとも母のほうが上手で最初はちょっとしかちゃぶ台の上にのっていなかったり、ちゃぶ台を巨大で重くして膂力のない父はいつしかちゃぶ台返しを断念しました。半間幅一間の一寸五分厚の塗の座卓は動かすのも重い邪魔者でしたが平和の象徴でもありました。それにしても爺さんの時代は帽子全盛でその下の世代でないと無帽の人は少ないんです。私も爺さんの影響か何かしらかぶっております。2022/9/19
骨董春秋18

作家ものでよく使いこまれたぐい飲みを盃をふくめまして約80点ほどを集めまして販売しております。ぐい飲みというのは陶器でできていますと酒をすって体内にため込みつがれた酒をマイルドにします。唇との相性も大事です。世話も大事で三か月くらいつかったら水から三十分くらい煮て酒抜きをします。さらにお湯にいれておいて二日くらい酒抜きすればリセットされておいしい酒が飲めるようになります。リセットすると一週間くらいは調子がでませんが使い込まれていればすぐ戻ってきます。2022/9/18
骨董春秋17

コロナの時代で随分と自由が損なわれましたが一番いいがかりをつけられたのが酒肴の世界で、飲み屋おでん屋の世界は壊滅状態になりました。楽しいところがなくなるとどうにも人間は鬱々としてきてあげくには死んだりします。随分と超過死亡が多いのは薬害の影響も多くありますが、二次的な精神の囲い込みによる死が多いでしょう。落語を聞いていたらまくらで「百歳以上の方は日本には8万人いる」とか。でももう彼らはマトリックスの世界にいるでしょうね。2022/9/17
骨董春秋16

なんでもその国の作法に従うとなんだか親しみをサービスや金銭で表現してくれます。たとえば中華料理でレンゲと箸をつかい器を持ち上げないでたべると一品ついたりお茶をだしてくれたり、インド料理で手で食べると100円引いてくれたりします。日本料理は難易度が高いです。おぼんにのせてお茶をださなくてはいけませんし、箸を持ち上げるときも三手でもちあげる、器を取り上げるものと取り上げないものがある、魚の食べ方、汁のすいかた、食べ物の旬、器の取り合わせ・・・おそらくこれらを日本人自身が乗り越えられない現在の状況です。2022/9/16
骨董春秋15

ウサギもげっ歯類ですがラテン系料理が好きな私にはどうにもご馳走に見えます。アントニオ・バンデラスのゾロ(ソロって読むんでしょうけど)ではキャスリーン・ゼタ・ジョーンズが鳩をたべて「こんなもの食べさせて」って怒るシーンがありますが鳩はイタリアやフランス、スペインじゃおいしい物の一つですよ。同じようにウサギも開きで丸焼きが一番おいしいです。オリーブオイルをたっぷりかけて四十五分くらいクルクルまわればこんがりと焼けます。子豚だと三、四時間かかっても表面から一センチくらいしかやけません。ああー缶詰でもいいので食べたいです。2022/9/15
骨董春秋14

ねずみをなんだかキャラクターにしてディスニーランドとか、マイティマウス、トムとジェリーなんてのもありました。でも実際のねずみは一回であうとそこの家に住みたくなくなるくらいのインパクトがあります。根岸というところは伯山先生や正蔵師匠なんか住んでいる楽しいところだなと一昨年すまいの立ち退きを食らったときに部屋を探したことがあるのですが、ただしネズミがでます、という話でした。観ている最中にも天井裏を堂々と行進する音が聞こえてやめたことがあります。あんなもん好きになれるかい!2022/9/14
骨董春秋13

落語・講談でよくでてくる左甚五郎という棟梁がいます。竹の水仙をつくったり、三井の大黒を作ったり、カニがうごいたりするのですが、ネズミがうごくのもあり「ねずみ」という話ではねずみが虎の彫り物をこわがってうごかなくなります。ねずみは虎の彫りがわるくて猫だとおもってうごけなくなっていたわけです。虎と猫の違いは実物ではあきらかですが小さい飾り物だと似通ってきてしまうものですね。2022/9/13
骨董春秋12

三国志好きでガオシーシ版は全編とおして三回くらいづつみて、空城の計や五丈原に死すなんか十回くらい見てます。三国志展にも行きました。あのドラマの細部はよくできていて陶器が貴重だったころ木製の湯のみでお茶を飲んでいるシーンが何回かあります。蛍雪次郎みたいに二回に一回違う役で同じ俳優が落款のようにでてくる。ずいぶん楽しませてもらいました。2022/9/12
骨董春秋11

もう二十年近く前になりますがセプテンバーイレブンと呼ばれる大惨事がNYでありました。ツィンタワーのみならず周りの四つのビル、離れた第七ビルまで崩れるという不思議な事件がありました。これは陰謀論としてうずめられる意見なのですが、ものいわぬ銅像などに記憶力があり真相を語り始めたら大体7割くらいは嘘のような真実なんじゃないかと歴史の教訓からおもいます。2022/9/11
骨董春秋10

こどものころからシャンソンをきかされていたおかげで50年代から70,80年代のフレンチシャンソンは得意です。イブモンタンは耳にタコができて硬くなるくらい聞きましたし、ジョセフィン・ベーカーの滑らかなで奥行きのある声も大好き、ダリダのしゃがれ声、ブリジット・フォンテーヌの素っ頓狂な歌い方もないと寂しいものの一つでした。本場フランスでもすたれたようです。日本でもジャンジャンや銀パリもなくなり寂しいかぎり。でもレコードや歌は永遠に残ります。2022/9/10
骨董春秋9

九日は九の日会というのがあります。外の広いところに品物を広げるだけ広げてセリをするのですが、そこは天気のこと時には雨が降ることがあります。最初から雨ですと地下駐車場あとみたいなところで手に電気をかざしながらやるという、さながら地獄絵図です。今日は外でやっていて途中でパラパラときてなんだかハラハラしました。雲のうごきで雨が降るのがわかる人も業界にはいるくらいです。道具屋は農家ににています。2022/9/9
骨董春秋8

ちょっと道具屋の仕事とはちがうんですが食べ物、保存食品を三階からおろして捨てました。実に20袋くらいで、ごみの業者がくるまで番をしていると雨が降ってきました。近所の若いおくさんが返さなくていいからと凄くいい傘をくれそうになったので丁重にお断りしました。さらに雨がはげしくなると別の家のおばあちゃんが使い捨て傘を使いなさいと持ってきました。これは借りました。出かける時にお返ししましたが、本当にあったかい人たちでした合掌。2022/9/8
骨董春秋7

アケビの木がうわっていて蒲鉾状のコルゲートボードの屋根を覆っていたところに随分前にお邪魔いたしましたが、あんな丸太みたいに太ったアケビ蔓はみたことがなかったです。ただあれだけ太いと編んだりするのがむつかしいです。小さな篭や袋物にするのはまずできない、それだけ細い籤状(ひごじょう)のアケビ蔓は貴重です。それをつかった品物はこれまた数が少なくなるのが必定。いつも探しています。2022/9/7
骨董春秋6

市場は会主を頂点として、後ろ盾や振り手、お帳場、軽子、売り手、買い手がいて成り立つ組織です。運営の側ではあっちこっち手伝っている人たちががんばってくれて成り立っているところがあります。そこでなんかクラスタが発生したらしく運営の手が足りないようです。意外な事が起こるのが現代ですが、そういうので人手が足りないって初耳でした。本人たちはぴんぴんしていてメール送ってくれる人たちもいます。これじゃあGDPはガタ落ちでしょうね。2022/9/6
骨董春秋5

本当は9月5日が恩師の命日なのですが、5日は市場がありまして仕入れしなくてはならないので昨日4日にお参り行くことにしています。鎌倉の駅からバスにのりそこから麓の入口まで三十分歩き、さらに山門まで三十分山登りし、そこから山を切り開いた奥の奥底の墓地まで10分という浮世離れしたところに先生は眠っています。華やかな鶴ケ丘八幡の参道や小町どおりには目もくれません。かえるとき、大月さんのフローラに似たペコちゃんがついた不二家で食事するのが報酬です。2022/9/5
骨董春秋4
骨董春秋3
骨董春秋2
骨董春秋1
お持ち込みの際は身分証明書をお持ちください。いらっしゃるときは写真の暖簾を目印にいらしてください。
Gallery-TOKU
We salle antiques, pictures and used watches. We have been here since 1997. VISA,MASTER, AMEX credit cards are avalable.
BUSINESS HOURS
from Mon. to Fri.12:00~17:00/2ndSad & 4th Sat.and Thu.Sun,are holidays.
Access
1-5-10Kamezawa,Sumida-city,TokyoJPN130-0014/Phone:03-3829-0031/cellphone:090-2246-2560/1 minute from Toei-Oedo Line Ryogoku Sta./Kamezawa 1chome intersection angle